アフィリエイトにおける葛藤とその解決の話

アフィリエイター活動をしていると、それなりに葛藤が出てくる。

どなただったかなあ。「アフィリエイト野郎」のパシさんだったような気がするが、「自分の気に入ったものだけを書きますって無理」みたいなことをおっしゃっておられた。その文脈は収益上の問題だったと思う。

売りたい商材ではなくて売れる商材を売れという、あれだ。

もとは2018年の記事だ。2022年に書き直している。

この問題に関しては、その人のポリシーというよりはもはやモラル問題である。

売れる商品を売ってから綺麗事を言えという方も理解できる。経済的に自分や家族を救うことは大切だ。

ただ、ブログのブランディングは大切で、急がば回れである。

私はユーザーにとって便利かを考えることにしている。

結果として、結論は「売れる商材かつ売りたい商材を売れ」。

Amazonや楽天で買える商品なんですが

まず、同じ商品でもAmazonや楽天で買うことができる場合がある。
Amazonでは2%、楽天では1%の商品で、定価は3000円としておこう。

ところが、公式ページで購入すれば5%だったり、初回のみ3000円だったりする。

アフィリエイターの定石は、「公式ならではのメリットを訴えよう」

事実、利益率を考えればもちろん公式。

ただし、これはそう単純ではない。大きく分けて、

  1. Amazonや楽天に出しているのは転売屋さん?
  2. 公式にAmazonや楽天に出店している

Amazonや楽天に出品しているのが転売屋さんっぽいケース

これは簡単。Amazonや楽天が転売屋さん?という感じのお店の場合だ。

これは、はっきりと、公式の安心さを訴えればよい。Amazonや楽天にもあるけど、公式に出してるわけじゃないからおやめなさい、というのは、ユーザーにとって利益である。

問題は、公式ならではのサービスがせいぜいポイント還元でしかないことがある。

公式にAmazonや楽天に出品しているケース

Amazonや楽天に公式ストアや、公式扱い店がある場合は併記している。

ユーザーから見れば、いつものAmazon、いつもの楽天だからだ。なので、楽に売ることができる。また、特にAmazonなら合わせ買いも期待できる。楽天でもお買い物マラソンなどがある。

まとめ買いをするなら公式から買ったほうが安いこともあるが、公式で購入するメリットがポイント還元でしかない場合、試してみようか程度の人にとって、Amazonは買いやすい。

なので、合わせて出してやると良い。

商品レビューを依頼された場合

関係性の明示は必須

フェスなどで配られたり、ASP経由で使ってみてほしいと依頼されることがある。これは、モニターであったり、PRであることという関係性を明らかにしている。そうでないなら、単純なステマである。

ここはモニターサイトに登録していると、かなり口酸っぱく言われる点だ。それがASP経由になるとあまり言われない。そのせいか、それなりに有名なアフィリエイターさんがたでも、PRとお書きにならない方が結構いる。本を出されるような方のサイトを見ていて、私と同時期に配られたのでは?それなのに関係性の明示をしない方がおられるので、ただただびっくりしてしまう。

フェスでは撮影ブースが設けられていて、ブツ撮りができたり、本商品をいただくこともある。

自称アフィリエイトコンサル(特に名前は出さないし、リンクも貼らない。でも魚拓はとってある)が「(フェスでいただいた本商品の写真や、フェスで撮影させてもらったものの写真があると)実際に購入した物と思われやすい」と書かれていてドン引きした。

ステマの全てが景表法違反とはならないが、書いた時期をみればフェスでもらったのだということがわかる人は少なくない。

アフィリエイターがいかがわしく思われる点はこの自称コンサルのように関係性の明示を行わず、うさんくさい人がいるからだ。

この方に関しては、月500万円!みたいなすごいことをお書きになるが、コンサルをしている時間があるというだけで、物販メインではないだろう、コンサル(と情報商材)だろうということがわかる。数字はいくらでもいじれる。

私は古いものでも文中冒頭に書いていたが、最近ではタイトルにも含めるようにしている。古い記事は見つけたら修正。

確かに自腹で購入したものと、依頼されたものではクリック率は有意に下がる。しかし、モニターサイト登録者の記事で、熱っぽく語って購買意欲を掻き立てられた後に、「ナントカさんのキャンペーンに参加中!」とあると幻滅するのを経験した。関係性の明示はタイトルと文中冒頭に入れた方が良いであろう。

実際、関係性を書いても、毎月10個単位で売れるものは売れる。

もしも、その商品を実際に購入したならば、記事の修正をすればいい。

実際にモニターサイトで提供してもらって、リピーターになった商品もある。モニターサイト経由の記事は修正しないものなので、新たに記事を立てる。ただし、文中には冒頭に当初貰ったものだが、気に入ったので自分で買ったことは書く。そうするとカニバる。モニター提供のときにカノニカルの規約がない場合は、カノニカルの処理を行う。あれば、しない。

ただし、カノニカルの処理は、提供されてから最低限半年、できたら一年後くらいの方が良いのではなかろうか。モラルの問題だ。

売りたい商材ではなくて、売れる商材。売れる商材かつ売りたい商材を売る

売りたい商材ではなく、売れる商材を売れという点には賛成だ。

しかし、売れる商材で売りたくない商材を扱ってどうするのだ。

売れる商材かつ売りたい商材を売ればいいのだ。

商品をいただいたが、怪しげな商品の場合

フェスなどに行くと、広告主ブースで商品の現品をいただくことがある。

その場の説明だけではよくわからず、使ってみたり、書くために調べていくうちにこれは?と思うことがある。それはもうスルーすることにしている。大抵、定期購入前提の商品だが。

先方から何か言われたら、この点が疑問でどうなのですか?と質問してみれば良い。その上で、自分はブログのブランディング上、正直な感想を書いているので、このように事実を書くしかない、と言えば良いだろう。

なんなら、商品を返送しても良いと考える。

なお、これまで何も言われたことはない。

自分が定期購入をすることはないので、定期購入の商品は全て解除した

定期購入を求める商品が、イブリンにとって典型的な売りたくない商材だ。

定期購入を求める商品というものは、そもそも商品にパワーがない。

言い換えれば、売れないから定期購入にしないとならないし「初回お試し価格!」という売り方をするしかない。

自分の消費活動を振り返っても、定期購入したことはない。定期購入は契約上の注意点があまりに多すぎて、私のキャパをオーバーする。

それで、試しに使ってみてあまり悪くないのではないかと思ったものを書くようにしていた。この場合は、明確に定期購入、例えば、「要注意!初回1000円でも3ヶ月間の縛りがあり、2ヶ月目からは3000円になりますよ。」は必須である。最近ははじめの月に定期購入契約解除をすることができるものも増えたが。私はむしろ後半を強調することにしている。

これが提供してくれた広告主にも、読者にも誠実な態度だと思っていた。

ただ、自分で買ったことはないので、タイトルで関係性を出してクリック数を落とし、契約の注意点をがっつり書くのでこの書き方で売れたことはない。

白状すれば、雑記ブログであれば、別の記事を読んでいただくのを期待していた。

ただ、年数を重ねて思うのがブログのブランディングである

良かったレビューだろうががっかりレビューだろうが、自分で買った、もしくは自分が買う候補の中に入るものなら、ブログに悪い影響はない。

ただし、私が自分で買う前提のない商品なら記事にすることでブログに良い影響はあるだろうか。

私にとっては、定期購入を前提にするような商品がそれにあたる。

読者に身構えさせるブログづくりは、ブログのブランディング的に良くないと2022年の私は考える。

ブログもインスタも、ブランディングは重要だ。

実際に、ご自分が定期購入の商品を買うタイプなら、それでブランディングをするといいと思う。

定期購入品のアフィリエイトサイトは大量にあるが、実際に定期購入品が届きましたー、今回も来ましたー的なサイト作りをする方は少ないから、楽に差別化ができる。

イブリンは買う候補にも挙がらないから書かない。

せっかく好きを商売にできるのだから、好きでもないことにエネルギーは使わない。

提供された定期購入を求める商品を全て切っていって、モニター目的のサイトに改造したものもある。

使っていない商品についてはどうするのか

あたかも使っているかのように振る舞うことはできない

「テレビCMに出演している人がその商品を使ってると思いますか?だから、使ってなくても大丈夫」、みたいなのはよく見かける。

ただ、テレビCMやスポンサー契約を結んでいるタレントさんやスポーツ選手たちの契約は、契約期間中に同一種類のものでライバルブランド・ライバル社のものを使っているのがバレると違約金を支払う条項が含まれているのが普通である。

そもそも我々アフィリエイターにそんな縛りはない。

この点はもはやモラルの問題ですらなくなって、軽犯罪法1条34号事案(三十四 公衆に対して物を販売し、若しくは頒布し、又は役務を提供するにあたり、人を欺き、又は誤解させるような事実を挙げて広告をした者)。

実際に立件されることはなくても、読者の信頼は失う。

主語が明確なサイトでレビューアフィリエイトを行うならば、読者の信頼を失うのは下手である。

使用感を書くならば、サンプルででも店頭ででもとにかく使った方が良い。

購入するときの取捨選択の過程を見せる

しかし、通常自分が消費活動をするときに、どうしているか考えて欲しい。

私はたいてい購入前に複数の候補を上げ、そこから取捨選択していく。

その取捨選択の過程は他人さまに役に立つ。なぜ取り上げたのか、なぜ使わないのか、はっきりと書く。

そもそもイブリンはカタログをみてニマニマするタイプだ。それをウェブ上でやる。そのジャンルに詳しければ、オススメしない理由、オススメできる人もわかってくるものだ。

広告は主にブツの写真を見せるために出す。書いていることは固定ファン相手のおしゃべりだ。それでもお買いになる方はおられる。

これは主語を明確にしたブログならではの売り方だ。

2018年くらいからのイブリンの書き方は、急がば回れ

まとめるとこうなる。

  1. 読者のためになるのか。ブログのブランディングを重視する
  2. モニターサイト経由でも、ASP経由でも、広告主から直接的にでも、いただいた物はタイトルと冒頭に書く
  3. 使っていなくても、取捨選択の過程を見せてアフィリエイトをすることはできる
  4. 自分が買う候補にもあがらないようなもの(定期購入品とか)は書かない

ゆっくりとしか成果が上がらないのも事実なのだが、誠実にやっていることは読者には伝わることだろう。(変な人は湧くけれど、それは放って大丈夫)